子ども嫌いキャラ
子どもが大好きで保育士になりたかった。でも私はピアノを弾くどころか音符も読めない。父は私が子どもが大好きなことを知ってピアノを習いにいくことを強くすすめてきた。しかし私は習いにはいかなかった。
「この年でピアノを習うなんて恥ずかしい」
なんて思っていたからで
なにかをはじめることに遅いなんてことないってことにやっと気づいたのが20歳を超えてから
そのことに気づくのはやはり遅かった気がする。
高校生で進路希望を出す時も父は保育士になることを考え学校へ進学をすすめた。私は保育士になることを選ばなかった。
理由はピアノが弾けないから
父は子どもが大好きだ。
祖母も祖父も子煩悩で他所の子どもにすぐちょっかいをかけていた。私もその血をもらいすぐに子どもがいる方へ向かっていた。
しかし今の私は人に「子どもは好きじゃない」と言う
私は天邪鬼で捻くれ者だから
子どもが好きだと言うと人殺しでも優しくみえてくるような気がする。なにか事件があると犯人のことを知る近所の人のインタビューがある
「◯◯さん、挨拶をしっかりしていたし子ども好きみたいでよく公園で小学生に混じってサッカーなんかをしていましたよ、だから事件のことをテレビで見てびっくりしました」
これでもう犯人は好印象。
嫌だ
私は子どもを使っていい人に見えるのは嫌だ
だからここ一年くらいずっと「子どもは好きじゃない」と言っている。印象は良くないだろう。
でも恵まれたことに私が寄らないでも子どもから私の方へやってくる。
私は前世でどんな徳を積んだのか、異性から好かれるよりも子どもが寄ってくる方が難易度は高いと思っているし幸福感が半端ない。
私の妹は子どもが好きなのに接し方がわからないと悩んでいる。その気持ちがわからない父は「子どもが嫌い?」と妹に聞く。
妹はそれがどうにもプレッシャーに感じるみたいで泣いていたことがある。
それを見てから私が子どもが好きで近所の子どもと遊ぶ約束したり子どものお母さんと仲良くしているのもまたプレッシャーになるのかもしれないと思って私は子どもが嫌いだと言いはじめた。
私の言動には意味がないと思っているし、私は一体なにをしているのだろうと思う時もある。
きっと答えはない。
でも子どもが好きではないと言った時の周りの反応に驚くことがあるので少しの間は子ども嫌いキャラを気が済むまで貫こうと思っている。
心が折れない程度に